ほのぼの「木船」だより

2004年06月09日

ハマナス

 「今年はハマナスの花咲かないねー」
 僕がぶつぶつ言っていると
 「明日の朝、保護対策に行くわよ」と女房。
 「え、僕も行くの?」
 「当然でしょ」

 というわけで、今朝、6時半、浜辺の群生地へ。
 昔、自生していたのが絶滅し、20年ほど前、復活させた場所だ。

 やっぱり、ほかの雑草に負けていて、元気がない。
 数年前からだんだん花が少なくなっていたので、気にはなっていたんだけど。

 「去年も柵をして、観光協会のみんなで草取りをしたんだけど」と女房。
 僕も鍬や鎌を手に周りの雑草を取り除いていると、観光協会の役員をしているFちゃんがやってきた。
 
 とりあえず、3人でハマナスを一本ずつ確認しながら保護するエリアを決め、杭を打って、紐を張った。
 そして、その範囲から外にある小さな株はエリアの中に植え替えた。

 枯れた枝も目立ったから、剪定まがいのこともやってみたが、枝には鋭い棘があって、軍手をはいていてもかなり痛い。なるほど、一般家庭に植えるのは不向き、とインターネットに書いてあったのが、うなずける。
 
 いつの間にか開発宣伝部長のHさんが来て「雑草がこんなに根をはっていたんじゃ小型の重機を入れないとはかどらないなあ」と、女房やFちゃんと相談している。
 会長のM君もやってきて、作業に加わった。まだ、眠たそうな顔で、黙々と。

 訓谷浜のハマナスは、毎年、いまごろになると、新聞の地方版を飾る。
 「今年はもう載ったか?」とHさんが聞いてきたから「ひとつやふたつしか咲いてなかったから記事にならなかったようだよ。テレビニュースのトピックスもダメだった」と答えると「遠くから見に来る人もいるのにねえ」と残念そうだ。

 夏を前に、観光協会のメンバー全員でまた改めて保護対策の作業をする必要がありそうだ。
 今年は性根を入れてやらねば。
 その前にも、もう一日か二日、僕は今朝のような労力奉仕をすることになるだろう。こんなに大変なこととは思ってなかったし、正直言ってちょっと逃げたい気持ちもあるんだけれど、言うだけではダメだし、ガンバラネバ。
 
 歌(「知床旅情」)の文句じゃないけれど、
 ハマナスの咲く頃、思い出しておくれ、俺たちのことを・・・。